仮面ライダーにはナレナカッタけど。伐木造材術 TO FELL A TREE読んでみました

仮面ライダーにはナレナカッタけど。伐木造材術 TO FELL A TREE
読んでみました

作業をお待ちの皆様
スミマセン、もう少々お待ち下さい、日程を大急ぎで調整
して、ご連絡いたします・・・ごめんなさい

実は前年の分が何とかカンとか片付きつつあるんです(内緒ですが)

連理木 縁結び~オイラも結びタイ!

連理木 縁結び~オイラも結びタイ!


という事で、コチラの現場の追加分を何とか伐ってまいりました
僕の動けるうちに、参考に成るか成らないかは疑問ではあるけど、
元気な若衆を手元に
コノ枝の下が超~時間掛かったんだけど

コノ枝の下が超~時間掛かったんだけど


決してお勧めできる仕事では無いですが、本人の意思の問題ですので
止めもしませんし、やる奴はホカッテおいてもやりますし、無理やり
する仕事でも無いですし

いやね、なが~い横枝取るのに半日も費やしたので、作業の進行が非常に
心配でしたが、コノ後ビックリするほど順調に進んでしまいまして・・・

コイツをちょっくら樹上へご招待~コヤツ口は悪いが手は早く、何とか
コッチの世界へと洗脳して要るところなんです。

目の前でお勉強~こんな感じで伐ってみっ

目の前でお勉強~こんな感じで伐ってみっ


まっ~一発 樹上でチェンソー回してみ!ってな具合だったんですが、
憎たらしい具合にクリアーしてクレチャッテ、拍子抜け

全然怖くありませんよ~こんだけ安全装備してるんですから~
庭師なんて、もっと怖い事やってますよ~って、言ってクレチャイマシタ

すげっ~なコイツと思いましたが、実はコレが問題かと

と前フリで、

伐木造材術 ジェフ・ジェプソン著

伐木造材術 ジェフ・ジェプソン著


ジェフ・ジェプソン著 伐木造材術(日本語訳版)
原書 Jeff Jepson TO FELL A TREE が手元に届いたんで

コノ手の本、正直全く役立たない物が多い中、コレ読む価値有りっす
作業者目線で書いて有ります、コノ人作業してる!多分ね

さてっコッカらの~こう!

さてっコッカらの~こう!


翻訳版だけで原書を読んで無いですが、テクニカルな事は
基本的な事ばかりで、造材術との訳は大げさ過ぎる気もしないでもないですが、
伐木作業への心得なんか、非常にいい感じで
書かれてます。

また、欧米的な物言いで、致命傷・死傷・裂傷・重大な事故等 隠して置きたい
単語も確り書かれていますし

伐木技術に王道無し!ってか

伐木技術に王道無し!ってか


*ちなみに上の写真の枝?幹? 伐り終わっても下には行かないぞ~
なので上の状態を見ながら、ノコ入れてます

ドコゾの誰かさんみたいに、安全ぜんぜん~安全な~んて 臍が茶沸かしちゃいます

で、初心者からとか書かれてますが、ベテランの衆に是非 読み込んで欲しい一冊
ですので、読んでみて、

中には伐木技術に王道無しって書いて在ります、良い事いってる。
いやいや、基本が解っててて、それなりの技術が有ってその後の
話ですよ、適当にってな話じゃーないです

ハゲ・・・って チキン・・・って(涙)

ハゲ・・・って チキン・・・って(涙)


ガキンチョの頃オイラの憧れだった、仮面ライダーのようには強くは無いが、
子供の頃憧れ描いていたヒーローには成れなかったが、何となく、形に
なって来たような気もするが、特殊伐採をもっと極めて行きたいので、兎に角
貪欲に学んでいくよっこいしょういち・・・と

まっ読んで著

話は戻るが、手の早い仕事の出来る若衆の一言、考えさせられます。
”全然怖くありませんよ~こんだけ安全装備してるんですから~”

基本的にオイラ達の特殊伐採しか、眼にして無いし、今の所、大きな事故無く
クリアーして来てるから、悪い事では無いし、オイラ達なりに
無い知恵絞りに絞って、出来うる限り樹木達をコントロールして
伐ってはいるし、怖くないように登らせても居るが。

それでも、オイラ達は怖い時が有るんです、足が震えるときが有るんです・・・
システム云々という事では無くて、底知れぬ恐ろしさが でも

ウチの嫁さんよりは全然怖くないすっ、全てを凍りつかせる程では
無いすっ、出来ればそっとしておきたい程では無いすっ、オイラの友人が知ってる
程の怖さでは無いすっ、家に帰りたくない程では無いすっ・・・読んで無いように(アーメン)・・・

ロン毛・・・って 悪魔・・・って(涙)

ロン毛・・・って 悪魔・・・って(涙)


そのうち俺達の言う怖さが解るように成るのか成らないのか、はたまたスーツを着て電車に揺られて毎日、チキンと働くのか、君次第だけど、飽きない仕事ではあるぞっ、決してお勧めはしないけど!!

その年から、伐り始めれば、良い職人になると思うし、良い悪いは解らんが、
目の前に教えてくれる、ハゲとロン毛も居るしねっ

PS:心の声

毎回毎回、伐木作業者の事故報告が耳に入ってくる。
どんなに入念な準備をしていても、一瞬で全てを変えて
しまうパワーが樹木達には有るんだ、”木こり”衆は皆
解ってるんだが、ふっと忘れる時が有る

チキン位で丁度良い 丁度 毛も無いし・・・・

”ガシガシ”木に登りますよ、早いから

”ガシガシ”木に登りますよ、早いから

樹上伐採においては、木の上に登りチェーンソーで枝や
幹を切り落とす作業が必ず要るわけですよ

庭師さん等の剪定は基本的にハシゴの届く範囲で”ちょきちょき”
としてその庭木をキレイにしてあげるのが仕事ですから、木に傷が
ついたら、大変だと思います。

しかし、僕らの伐採作業は基本的に切り倒して、処分するということですから
木に登るのに、その幹に多少の傷が付いても、一向に構いませんので
登るときは、鉄の爪を足に付けて”ガシガシ”上っていきます、

昔は鍛冶屋さんが作ってくれた物を使用していましたが、今は昇柱器(クライミングスパー:スパイク)といわれる器具です

この昇柱器は数センチの鉄の爪を幹に食い込ませて、落ちないようにするものですから
多少幹に傷は出来ますが、思ったより深くはありません、仮に枝だけ切るのしても
コレ位の傷で枯れてしまう木なんて、殆ど無いと思います

スパイクの数は僕の知っている範囲では1本・3本・4本と
あります

本数が多くなるにつれ、当然ながら一本に掛かる体重が低くなり
食い込みが浅くなります

ヒノキ等の針葉樹はそれでも作業者自体を支える事が出来ますし
こちらの、4本爪の場合は幹に付く傷は浅い

広葉樹の場合は幹が硬く、スパイクの食い込みを深くする為に1本爪を使用するのが
作業性がよい

また、4本爪は枝先を移動する事が出来ない(スパイクが邪魔)ので、枝先への移動が通常の樹上作業では
必要だと思いますから、スパイクが邪魔にならない1本が有効

勿論、アーボリスト用のツリークライミングもとても良いシステムですが、日本の
殆どの現場では、このシステムを組んでいるうちに、作業は終わってしまう事もあり
早く仕事を終える事は、自分にもお客様にも必要な事ですので。

勿論、どちらが”より安全化か?”と聞かれたら ロープを使ったほうがと言いますが
その分、時間が掛かる=費用も掛かる から その分料金上げてもお客さんが納得してくれれば問題ないのですが・・・

 

特殊伐採や樹上の伐採に入って行く”入り口”が人により
それぞれです、土木関係、造園関係、林業関係、etc

それぞれの作業方法があったからこそ、アーボリスト達の技術の向上が
あるわけで、色々考えれば良いんじゃないでしょうか?

安全第一で人それぞれ作業しましょうね。

アーボリストと木こりの違い(その2)

アーボリストと木こりの違い(その2)

前項では、基本的には”アーボリスト”ってこうかな?的私的な
意見で見てみましたが

アーボリストなる言葉や技術が日本でもより多くの作業者
のスタンダードになるには難しいかも知れませんが、ともかく

紹介してくれた方たちには、感謝です。

で、”木こり”に関しては経験十分??ですから、”アーボリスト”との
違いなど。

アーボリストが伐採と樹木医の両方を備えていると書きましたが

基本的に”木こり”は木材搬出作業のみに能力の全部を注いでいます

勿論、平地の平らな畑のような地形では日本は残念ながらありませんので
道をつけたり、架線を作ったり(木をつり出すロープーウェイ)しての搬出作業
と、木の伐採作業です。

テレビで木に登り、枝打ちや除伐作業や下草刈りや苗植え作業は、森林規模の大きな
木曽谷を始めとすろ地域では、別にそれを専門にしている、人達がいました。

印象に残っているのが:その人たちが、よく”爺さま”達にこう言われたそうです

小便する暇があったら、もう一本植えろ!!と (苗付けの事らしいですが)
一本幾らでの請け負いだそうです:それぐらい一生懸命やれ、とポジティブに考えておきます
それを聞いて、その仕事だけは嫌だなっとずっと思ってました
話はもどって、地形も複雑に入り組んでいて、一見傾斜角度が同じに見えても山に入ると
それぞれに、違い伐採木をどの方向に倒しておくかで搬出速度も変わり、それが
経費に換わるわけで、十分に経験を積んでからしか伐採は任せなれない作業です
しかし、山ですので保全施設等はまず無いですから、最悪どの方向に倒そうが
、手間は掛かるが、搬出は可能なんですが、その木が搬出された後は商品になるわけですから
商品価値を最大限に高めて搬出しなければいけません。

伐採樹木に関して、”芯抜け”や”裂け”を樹木の種類によって見分け、適切な伐採方法を
とり、切り倒せて始めて”木こり”と呼ぶ事が出来ると思います

どの木をどう切るかは、企業?秘密です、山で修行した人は解ると思いますが、町の皆さん
にはたぶん わからないでしょうから(秘密)

さらに、今では間伐と育林が組み合わせで、伐採木以外の樹木に伐採によりダメージを
極力抑えて搬出しなければと、さらに伐採技術が求められています

しかし、嬉しい事なのですが山にも高性能林業機械の導入により、チェーンソーの基礎を
みっちり学習するとこの出来る、搬出後の”さい寸作業、カット”まで機械でやってしまい
曲芸の如く、チェーンソーを使う事の出来る人も少なくなってきました
という事で、地面に近い所での伐採技術に長けているのが日本的”木こり”
樹上での伐採に長けているのが”アーボリスト”なのか
この二つの要素を兼ね備えている人は日本にも今の所、数人でしょう
基本のチェーンソーが使えない人が多いのが残念です。
で、僕は両方を目指して安全に楽しませてもらいましょう
安全第一主義です