伐採技術者の減少と日本の林業について想う(その2)

伐採技術者の減少と日本の林業について想う(その2)

その1のつづき

山の爺様衆にイロハを教えてもらうのですが

最初から、チェーンソーや伐採を教えて貰えるはずも無く
集材作業のお手伝いなんかしながら、徐々にチェーンソーの
使い方を教えて?もらえるようになる
使えると言っても、エンジンを掛けて切るという単純な事

しかし、コノ単純作業をこなせるようになるには、ただエンジンを
回せるだけではいかず、チェーンソーの実力を最大限に引き出して
あげる事できなくては、とても山に一人で伐採に行かせる事も出来ない
それは、刃を摺る事 
切れ具合が作業のスピード・体力の消耗 または、命までも危険に
さらす事もあり、一日に何度も何度も刃を摺りこむ。

刃付けなんて簡単でしょう?な事を言われるが
町でシッカリした刃の付いたチェーンソーで作業している人なんて少数ですよ
実は、この基礎作業が出来るまで、実に長い時間が掛かる。

何年やっての、切れてな~い 人もいるんですが
では、どうすれば切れるのか?

切れる刃の 切れ具合を 爺様のチェーンソーを使って試してみたり
どう摺りこむのか”覗き込んだり”する訳だが・・・
ヤスリが悪いのか?角度が悪いのか?
何度やっても 何度やっても
自分のは き・れ・な・い・・・・ と肩を落とす
コレを何年も続けないと、本当のチェーンソーの力が発揮できない
刃が付けれてこそ、やっと伐採の勉強が始まる
排気量の大きいマシーンより、俺のが切れるよ!! こういうのが格好良い

 伐採の基本、このチェーンソー この道具が無いと、始まらないのだが

今の山は ハーベスター(チェーンソー付き重機械)の登場で、チェーンソー
の練習の場が無くなり、一日 ひたすら 玉切り(材木の寸法に合わせて切る)
する事も無くなり、ドンドンレベルが落ちていく。

ドバに積んである材を玉切りし終わったら、終わり的仕事も何度もあり
早く帰りたいが一心で、切って切って伐りまくった事も 今はもう無い・・・
でも、そうやって泥臭く単純作業を繰り返す事で、まるでファイアーダンスのように
チェーンソーが回せるようになり、最前線の山の伐採に入って行く準備も出来た
しかし、今 高性能林業機械の登場もあり、手品師の如く、チェーンソーを
振り回す、名手も少なくなっている

山の最前線でも、そんな状況の中、愛知県の街中 名古屋市みたいな大都会の
町の便利屋や庭師、造園屋さんが伐採といっても
限界がある。

山でさえ、スペシャルな人はごく少数なのだから

いまの時代ハーベスター等の林業機械が必須になり、コノ景気と国産木材の低迷が続き
林業従事者の賃金も低ければ、だれも寄り付かないだろう

”だいたい木曽以外の賃金は余り知らなかったが、今になって
聞くと、みんな安い賃金でよくやってるなと、驚く”
そうしてきちんと、全ての樹木に精通した伐採師の年齢もドンドンと高齢になり。

切り手が居なくならなければいいのだが。
林業の後継者不足が叫ばれて、もうどの位たつのだろう・・・

自然回帰、環境保護という世の中だが 山も無くなり、国も無くなる事のないように
長くなったので、また

 

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